建築基準法

建築基準法の目的とは、私達の健康や生命を守る役割があったり、又は大切な財産を守るためとして建築基準法が定められました。
また、建築基準法により私達が住む家や会社などの建築物の安全性を守る役割もあります。
街の環境なども整える為の基準が定められていて、どれも安全面も考えた住みやすいように規定が定められています。
この建築基準法は、昭和25年(1950年)に定められた法律です。ずっと同じ法律では無く、法律の改正が何度も行われて今に至っています。

昭和56年(1981年)に、この建築基準法の改正が行われた際に新たに設定された基準があります。それが「新耐震設計基準」です。
マンションなどに住む時に、そのマンションの耐震性がこの「新耐震設計基準」をクリアーしているのか?がマンションの安全面の目安となるでしょう。
この「新耐震設計基準」が設定されたのが、昭和56年の6月1日です。以降に建築の確認がされた建て物であれば、新しい基準法である「新耐震設計基準」をクリアーしているという事です。

建ぺい率と容積率

建築面積の敷地面積の割合のことをいいます。この場合の建築面積とは建物を真上から見たときの外壁に囲まれた建築部分の面積ということになります。1番大事なことなので。設計をするときは1番に確認すべき事柄だといえます。
建ぺい率は用途地域によって、割合が違います。最高限度も定められています。建ぺい率が高いということは敷地の活用が高いといえます。といことは建ぺい率が高いとか価格も高くなるということです。

次に容積率についてです。容積率は敷地面積に対して建築延床面積の割合をいいます。
ですから、敷地に対して床面積がどのくらいの建物が建てられるかどうかといういことを容積率で求めます。
こちらも、用途地域よって制限が違います。土地を立体的に活用するマンションなどは容積率が高いほどいいですね。

シックハウス対策

建築基準法が2003年の7月に改正されてシックハウス対策が義務付けられています。2003年7月よりあとに建てられるものについては建築基準法の改定によって内装の仕上げなどに制約が設けられました。シックハウス症候群という問題は大きな社会問題となっています。
家を建てたり購入したのをきっかけに部屋にいると頭痛やめまいなど体調不良を訴える人が増えたのは、住宅の気密化や、化学物質を使用した材料を使用したことなどが背景に上げられます。
そのような症例が増えたため建築基準法を改定してシックハウス対策として、ホルムアルデヒドなどの化学物質の室内における濃度などの規制が強化されました。
建築基準法改正となったポイントは「クロルピリホス」の使用禁止や「ホルムアルデヒド」の規制です。
建築基準法を満たしていればシックハウス症候群は防げるのかといったら、そうともいえません。ホルムアルデヒドとクロルピリホス以外の物質も存在するからです。

日照権

日照権とは、簡単に説明すれば建物が他の建物の陰になってしまわないよう、建築の際には位置や高さに注意しなくてはならないことです。
ただし、建物の全てが一日中日当たり良くなくてはならないなんてことはなく、日中の3時間は日照が確保されているなら、それで日照権は守られていると考えられます。
そして、他の建物の日照が確保できるよう、建物の高さはどこまでなら可能か、計算方法は、といったことを定められているのが、建築基準法の日影規制や斜線制限なのです。

生活する上で必要不可欠の日照ですが、皮肉なことにこの日照権は大昔から定められていたものではありません。
どの権利にも共通していることですが、実際に日照侵害が問題視される出来事が発生してしまったがために、それを機に日照権が考えられるようになりました。
人間とは自分勝手な生き物で、昔から自然の恩恵を受けて生活してきているというのに、失ってからでないとそれらのありがたみに気付かないものなのです。

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